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ベトナムの実質的支配者(UBO):誰が該当し、政令296/2026でどう申告するか

更新日

実質的支配者(ベトナム語 chủ sở hữu hưởng lợi、略称 CSHHL。英語では beneficial owner、一般に UBO)とは、法人格を有するベトナム企業を直接または間接に所有し、または実際に最終的に支配する個人をいい、国家資本を代表する個人は含まれません。2026年7月23日からは、政令296/2026/NĐ-CP第3・4条で書き直された基準 (296/2026/NĐ-CP)が適用されます。企業は所有関係を各段階でたどり、順番に判定します——25%以上の所有、次に実際の支配、最後に最も大きな権限を持つ管理者です。本稿では各段階を具体例とともに説明し、様式第10号と申告の時期も取り上げます。

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実質的支配者とは

政令296/2026/NĐ-CP第3条で改正された (296/2026/NĐ-CP)政令168/2025/NĐ-CP第17条は、法人格を有する企業の実質的支配者を、企業を直接または間接に所有し、または実際に最終的に支配する1人または複数の個人と定め、企業において国家資本を代表する個人を除外しています。

ポイントは3つです。実質的支配者は必ず個人であり、会社ではないこと。企業登録証明書に名前がある人が当然に実質的支配者になるわけではないこと。国家資本の代表者は対象外であること。実質的支配者情報の収集・更新・保存の義務は、法律76/2025/QH15により企業法に追加され、2025年7月1日に施行されました (76/2025/QH15)。

3段階の判定順序

政令296/2026/NĐ-CP第3・4条で置き換えられた (296/2026/NĐ-CP)政令168/2025/NĐ-CP第17・18条に基づき (168/2025/NĐ-CP)、企業は最終的な個人まで所有関係を各段階で確認し、次の順に判定します。

  • 第1段階——所有:定款資本または議決権株式の25%以上を直接、間接またはその合計で所有する個人。合計でこの割合に達する家族グループ・契約上のグループに属する個人も含みます。無限責任社員には別の基準があります。
  • 第2段階——実際の支配:所有基準を満たす人がいない場合、または25%保有者が最終的な実質的支配者ではないと考える根拠がある場合は、企業を実際に支配する個人を特定します。
  • 第3段階——補充:いずれの基準にも該当する人がいない場合は、企業内で最も大きな権限を持つ管理者を特定します(国家資本の代表者を除く)。

「実際の支配」に当たる権限

25%以上の持分リストだけでは、申告が完全であることの証明になりません。実際の支配には、次の権限が含まれ得ます。

  • 企業の管理職の任命・解任・罷免;
  • 定款の変更・補充;
  • 管理組織の変更;
  • 財務・投資・事業方針の決定;
  • 企業の組織再編または解散。

判定の具体例

例1——社員2名の有限責任会社:Aが定款資本の60%、Bが40%を出資。2人とも直接25%以上を所有するため、AとBはいずれも実質的支配者です。

例2——100%外資企業:シンガポールのX社がベトナム法人を100%所有し、C氏がX社を100%所有。C氏は間接的に100%を所有するため、実質的支配者はX社ではなくC氏です。親会社名を個人の代わりに申告するのが最も多い誤りです。

例3——株主5名がそれぞれ20%を持つ株式会社:単独で25%に達する人はいません。そのうち2人が夫婦であれば、この家族グループは40%を持ち、2人とも実質的支配者です。どのグループも基準に達せず、実際に支配する人もいない場合は、最も大きな権限を持つ管理者を申告します。

いつ申告が必要か

会社設立時:実質的支配者リストを登録書類とともに提出します。

2025年7月1日より前に設立された企業:多くは一度も申告しておらず、現在、追加申告を求められています。政府決議312/NQ-CP(2026年10月5日、付録II第1項q号) (312/NQ-CP)は、2025年7月1日より前に設立された企業の80%超について2026年末までに実質的支配者情報を整備する目標を掲げています。ダナンでは財政局が2026年11月30日までの完了を求めています(公文14848/STC-DN&ĐKKD)。

情報が変わったとき:申告済みの実質的支配者情報や所有割合が変わった場合(例:持分譲渡の後)、企業は変更日から10日以内に省級の事業登録機関へ通知し、通知書と実質的支配者リストを提出します。

罰則:政令288/2026/NĐ-CPにより (288/2026/NĐ-CP)、2025年7月1日より前に設立された企業が直近の登録変更手続きの際に実質的支配者情報を追加しなかった場合は7,000万〜1億ドン、虚偽・不正確な申告は3,000万〜7,000万ドン、変更通知が11日以上遅れた場合は1,000万ドンからの罰金が科されます。

様式第10号——実質的支配者リストの記載内容

実質的支配者リストは通達121/2026/TT-BTC付属の様式第10号 (121/2026/TT-BTC)で作成し、各人の本人情報、連絡先住所、所有または支配の根拠を記載します。氏名と支配権の一行説明だけでは足りません。

見落とされがちな点が2つあります。第5欄に個人識別番号を記入した場合は国籍欄・民族欄の記入は不要であること(様式の注1)、そして第17欄に当該者の実際の支配権を記載することです。既存企業の追加申告では、通常、同じ通達の様式第12号の申請書を併せて提出します。

よくある申告ミス

書類を確認する中で最も多く見かけるもの:

印刷用の1ページ版チェックリスト:Beneficial-owner filing checklist (printable)(英語)

  • 法人の株主・社員で止まり、最終的な個人までたどっていない;
  • 25%以上の保有者だけを申告し、家族グループ・契約上のグループや実際の支配を見落としている;
  • 登録証明書に名前があるという理由だけで法定代表者を申告し、その人がどの基準にも該当しない;
  • 持分譲渡で所有割合が変わった後、10日以内の通知を忘れる。

よくある質問

CSHHLとは何の略ですか?

CSHHLはベトナム語 chủ sở hữu hưởng lợi の略で、実質的支配者(受益所有者)、英語の beneficial owner、一般に UBO を指します。

企業登録証明書に名前がある人は必ず実質的支配者ですか?

いいえ。実質的支配者は、各段階をたどった実際の最終的な所有と支配で判定します。名前があるだけでどの基準にも該当しない人は、補充基準の最も大きな権限を持つ管理者に当たる場合を除き、実質的支配者ではありません。

保有が25%未満でも申告が必要ですか?

必要な場合があります。25%未満の個人でも、合計25%以上を持つ家族グループ・契約上のグループに属する場合や、企業を実際に支配する場合は実質的支配者です。

実質的支配者の変更はいつまでに通知しますか?

申告済みの実質的支配者情報または所有割合が変わった日から10日以内に、通知書と実質的支配者リストを提出します。

ベトナム法人を海外の親会社が保有しています。誰を申告しますか?

親会社や中間持株会社をたどった先で、最終的に所有または支配する個人です。親会社そのものではありません。

実質的支配者を正しく特定し、様式第10号を提出したい方へ

所有関係を個人までたどり、様式第10号・第12号を作成して提出します。資本構成を確認したうえで固定の見積もりをご提示します。InTimeVisaは民間のコンサルティング会社であり、政府機関ではなく、ベトナム政府とは一切関係ありません。